[2017.11]カルデミンミット ─フィンランドのかわいい(だけじゃない)フォークミュージック〜─
文●野崎洋子
12月に再来日が決まったフィンランド伝統音楽のグループ、カルデミンミット。キュートなルックスと裏腹に意外に硬派な伝統音楽家としての魅力が光る彼女たちの音楽の秘密を、中心メンバー、アンナ・ヴェゲリウスに聞いた。
まだ20代という若さの彼女たちだが、グループを初めて10年だよね? と確認すると実際はファースト・アルバムを作るまでの期間が長いので、もう18年近く一緒に活動しているという。結成のきっかけはヘルシンキの隣町エスポーに住む音楽の先生だった。彼女たちは全員この先生にカンテレを習っていたのだ。
「先生は私たちが一緒に演奏すれば、何か特別なものが生まれると思ったんでしょうね。他の子供たちよりもだいぶ贔屓にしてくれて、すごく熱心に取りくんでくれた」今でも彼女たちの公演を観に来てくれるという先生にとって、世界的に活躍するようになったカルデミンミットは、自慢のグループに違いない。「私たちにはバンドというより姉妹に近いものがある。うんと小さいころから一緒にいたし」
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